Calender

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< March 2020 >>

Categories

Archives

Recent Entries

談話室

モーツァルトとコーヒー1

JUGEMテーマ:コーヒー
モーツァルトとコーヒー1


■モーツァルトはコーヒーを飲んでいたのでしょうか

coffeecup 


 カフェの街と呼ばれるウィーンに居住していたモーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-1791)はコーヒーを好んでいたのでしょうか。そうなら、どのようなコーヒーを好んだのか興味を惹かれるところです。現在のウィーンの街中には、モーツァルトの格好をしたコンサートのチケット売り、商店の窓を飾る肖像、顔が描かれたチョコレート、名前を冠した喫茶店など、ザルツブルグとともにモーツァルトだらけです。

 神童ともてはやされた幼少期に始まって、最盛期を過ぎると潮が引き去るように人気は凋落し、最後はウィーンの人々から疎んじられ、嵐の中、誰にも見送られることなく、どこに葬られたか分からないような寂しい終焉でした。600曲を超える名曲を残し、その音楽を聴けば、人の心に安らぎを与えられるだけでなく、動植物にも影響を与えていることが知られている、モーツァルトが35歳で早逝したのは残念なことです。


 モーツァルトの生活は、書簡集「モーツァルトの手紙」で、また最期の数日間については、義妹ゾフィー(妻コンスタンツェの妹)の目撃証言が残されています。ゾフィーがコンスタンツェの再婚相手ゲオルク・ニコラウス・フォン・ニッセン宛てに書いた手紙に詳細に書かれています。
 

 ”コーヒー”という語は「モーツァルトの手紙」に以下のように書かれています。

 『ぼくたちはあるドミニコ会の神父さんと近づきになる光栄をもちました。聖者だということになっている人ですが、ぼくにどうもそうとは思われません。だってこの人は、朝食の時よく、ココアを一杯のみ、その後ですぐ強いスペインぶどう酒をたっぷり一杯飲むのですから。ぼくはこの聖者にご相伴させていただきましたが、この人はブドウ酒をしたたか飲み、最後に食事をしながら強いぶどう酒をなみなみと一杯飲んだ後で、大きなメロンを二切れと、桃と梨をいくつか食べ、コーヒー五杯飲み、鳥をお皿に一杯食べ、レモン入りたミルクをたっぷり二杯飲んだのです。わざと無理をして食べたのかもしれませんが、ぼくにはそうは思われません。なんといっても度が過ぎてます・・・』(ナンネルへの手紙。1770年8月21日)

 これはドミニコ会の神父の「コーヒー五杯は飲みすぎだ」、と書いてありますが、モーツァルトも飲んでいたと察することができます。
 

 『今度の旅はとても快適だ。・・レーゲンスブルグで、ぼくたちは豪華な昼食をとり、神々の聴くような食卓音楽を聴き、天使たちの受けるような接待を受け、上等のモーゼル・ワインを飲んだ。ニュルンベルグで朝食をとったが − みにくい町だ。ビュルツブルグでは、大事な胃の腑にコーヒーで力をつけたが、ここは綺麗な、立派な町だ。・・・』(コンスタンツェへの手紙。1790年9月28日)


 モーツァルトの遺品に、「硬材質製テーブル1個、小紋織ソファー1個、同椅子6個、文房具ケース1個、金製ケース入歯車装置付時計1個、ペダル付きフォルテピアノ1台、ケース入ヴィオラ、真鍮製擂鉢1個、同燭台3個」などとともに、「コーヒー挽器2台」がありました。(O・E・ドイチェ『MOZAR A DOCUMENTARY BIOGRAPHY』、和名はモーツァルト書簡全集? 海老沢敏訳による)

 自分でコーヒー豆を挽いていたかどうかわかりませんが、2台も「コーヒー挽器」があったこと、ゾフィーの家庭でコーヒーを砂糖とともに飲んでいたことから、モーツァルトもコーヒーを好んでいたことがうかがえます。

(続く)
  • 2014.09.28 Sunday
  • 08:47
  • -
  • -
  • by