談話室

コーヒーの名の由来[その3]

JUGEMテーマ:コーヒー



 日本語では漢字で「珈琲」が使われていますが,蘭学者宇田川榕菴が考案したとされています。宇田川榕菴は近代化学を紹介する書物『舎密開宗』(せいみかいそう)や「植学啓原」,「菩多尼訶(ボタニカ)」を出版したことで知られています。また,「可喜」,「過稀」,「骨非」,他に「可否」が使われますが,これは,日本で初めてコーヒーを飲用したとされる文人・狂歌師である大田南畝(おおたなんぽ)によるものです。


 トルコの諺に「コーヒーは地獄のように黒く、死のように濃く、恋のように甘くなければならない」があります。嘆美にして芳醇な珈琲は,ほどよき量は心豊かにしてくれます。コーヒーの健康効果が最近たくさん伝えられています。可否の文字はコーヒーが可なのか否なのかを表したかったのでしょうか。


 次回はコーヒーの奥深さを追い,日本に「茶道」があるならコーヒーも同じような「道」があってもよいのではないかということにもふれた,獅子文六の小説「可否道」について書いてみます。

(続く)
  • 2013.10.13 Sunday
  • 10:54
  • -
  • -
  • by

談話室

コーヒーの名の由来[その2]




 コーヒーは13世紀半ばより豆を炒って煮だして飲用するようになり,アラビアを中心とするイスラム教の国々で飲用されたものが17世紀にヨーロッパに伝えられたとされています。「コーヒー」の名はアラビア語カフワの転訛やエチオピアのコーヒー産地カッファがアラビア語に取り入れられたなど諸説あります。外国ではイタリア語: caffe',フランス語: cafe',ドイツ語: Kaffee,英語: coffeeなど似た言葉になって伝来しています。


 我が国ではじめてコーヒーが知られたことを示す文章は江戸時代後期 1782(天明2)年、蘭学者志筑忠雄の訳書とされ,そこに「コッヒイ」(オランダ語koffie)と示されています。この翌年は天明の大飢饉があった時で,またアメリカでコーヒーが広く飲用されるようになった時です。

(続く)

 
  • 2013.10.06 Sunday
  • 09:55
  • -
  • -
  • by

談話室

コーヒーの名の由来[その1]




 コーヒーの起源として伝えられているものがいくつかありますが,伝説的な話で真偽のほどは分かりません。


 ひとつは,「ヤギ飼いカルディの伝説」です。アラビア人カルディはヤギが自生している低木の赤い実を食べて興奮している様子を見たという赤い実がコーヒーだったのではないかということです。もうひとつは,「僧侶シェーク・オマールの伝説」です。無実の罪で追放されていた回教僧のシェーク・オマールが一羽の鳥が赤い木の実をついばんでは陽気にさえずっているのを見つけ,その実を摘んで煮出したところ芳香があり,飲用すると疲労回復したということです。


 いずれも,コーヒーに薬効があったこと,嗜好品でなかったことは共通しています。

(続く)
 
JUGEMテーマ:コーヒー
  • 2013.09.29 Sunday
  • 21:17
  • -
  • -
  • by

談話室

コーヒーに関する団体について

JUGEMテーマ:コーヒー
コーヒーカップ



 日本国内のコーヒー関係の団体に,全日本コーヒー協会,日本インスタントコーヒー協会,日本スペシャルティ協会,日本コーヒー文化学会,日本サステイナブルコーヒー協会など多数あります。


 このうち,『日本スペシャルティ協会』は,『「スペシャルティコーヒー」に対する日本の消費者および世界のコーヒー生産者の認識を高め理解を深める。その栽培からカップのコーヒーに至るまでの体系的知識や技術の普及、啓蒙を図り、消費増大を目指す。また、これにより日本の「コーヒー文化」のさらなる醸成、世界のスペシャルティコーヒー運動への貢献、およびコーヒー生産国の自然環境や生活レベルの向上を図っていくこと』を基本構想としています。スペシャルティコーヒーを,「消費者の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒー』と定義しています。


 『日本コーヒー文化学会』は,「世界のコーヒーやその文化について,もっともっと知りたいと願う人々の集いを目的とする公正な団体」として,年3回の会報「日本コーヒー文化学会ニュース」,毎年12月に「コーヒー文化研究」を発刊しています。

 「コーヒー文化研究」には「珈琲の味の判断の熟達化」,「コーヒー植物を試験管で育成する」,「コーヒーと香気分析」,「珈琲の焙煎度と微粉発生量との関係について」などの過去記事があり興味を惹かれます。


 『日本サステイナブルコーヒー協会』は,サステイナブルコーヒーの普及およびコーヒーを通じたサステイナビリティーへの貢献を目指して活動している非営利団体です。サステイナビリティー(sustainability = 持続可能性)に配慮したコーヒーのことを、サステイナブルコーヒーといい,現在のことだけではなく未来のことも考えた上で、自然環境や人々の生活を良い状態に保つことを目指して生産/流通されたコーヒーの総称です。


 いずれも,コーヒーを愛好し,より旨いコーヒーを追求しようとするものですが,同時にコーヒーが世界的産業であることから安定供給できるため,消費者も生産者の立場も考えようとしています。


 ところで,コーヒー関係の国際機関に『国際コーヒー機関(ICO)』があります。

ICOは、国際協力を通じて世界のコーヒー部門が直面する課題に取り組むための政府間組織で,加盟国は世界のコーヒー生産量の97%、世界の消費量の80%を占めています。ICOによると,「コーヒーは世界で最も広く取引される商品の一つで,60カ国以上で生産され,これらの国々の多くは総輸出額の50%以上を占めコーヒーに大きく依存している。世界中の125万人以上の人々のための生活を支え,世界のコーヒーのほとんどは小規模農家が生産している。」としています。1962年に国際連合で定められた国際コーヒー協定(International Coffee Agreement)を根拠として1963年12月27日に設立され,現在有効な協定は2000年9月27日に締結され,日本は1964年から協定に参加しています。


 コーヒーが簡単に手に入ることが当たり前になっていますが,生産から消費までたくさんの工程とひとの努力によって,おいしいコーヒーを飲めることに感謝ですね。
 
  • 2013.09.18 Wednesday
  • 14:58
  • -
  • -
  • by

談話室

事始めのご挨拶

JUGEMテーマ:コーヒー


地方都市の郊外にある寓居のまわりにはまだ緑が多く残っています。そのためか家のまわりに野鳥が沢山やってきます。暖かい時季はシジュウカラ,オナガ,カッコウなどが,寒い時季にはメジロ,ジョウビタキ,シメ,モズ,キンクロハジロなどがやってきます。

夏の今の時季は早朝4時半過ぎになると飛来してきた夏鳥とともに留鳥のスズメ,ヒヨドリなどの鳴き声が静けさの中に響き渡ってきます。家の近くでスズメが互いに何かを話し合っているようなビチビチ,チッチッ,ヒヨドリのピチューピチューという鳴き声が,ひとの動きのはじまる前の街中の遠くまで響きわたり,静けさが戻るまでの小一時間夢うつつに聞いていると,まるでこれが黄泉の国の響きなのかと思うほどの快さがあります。

陽が昇った後はそうした野鳥の声が,聞き耳を立てた時だけ聞こえてきて,朝聞いていた時のような快い鳴き声として聞こえてこないのは不思議な気がします。どうやら静けさの中だけに聞こえてくるものがあるような気がします。

目覚めた後,朝の気持ちのいい空気を感じながら,時間をかけて豆を挽き,ほどよい温度にした湯をそそぎ,ゆらゆらと沸き立つ芳しい香りを楽しみながら淹れたコーヒーを堪能して一日が始まります。コーヒーを飲みながら,これからはじまる一日を思っていると頭がしっかり目覚めてくるのは嬉しいことです。

これから,コーヒーに関わる逸話,こぼれ話,豆知識を思いつくままに書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。まずは事始めのご挨拶とします。

続きを読む >>
  • 2013.07.21 Sunday
  • 11:47
  • -
  • -
  • by